2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

★白椿の絵

1 救援美術展札幌展に立ち寄って、あなたが描いた白椿の絵を見初めて、「いいねぇ」と夫婦で合点してカンパ協力して求め、いまわが家の居間で美しく咲いていますと、看護師をしているという人から嬉しい便りが届いた。 何時見ても何回見てもいい絵だ。その…

★核の冬の朝

今年の第28回府美協展*1に、「核の冬の朝」という100号の絵を出品しようと構想中である。核の冬とは、核戦争の結果、空へ舞い上がった塵や煤が地球全体を覆い尽くし、太陽光線を遮り、放射能で地球が汚染されて起こると予想される寒冷化の現象で、19…

★五十年の重みを計る

1 入道雲を映した寝屋川の浅瀬の流れに逆らって アメンボやミズスマシが見守ってくれていた Sちゃんと雑魚取りした日々は遠くなってしまった 三万になって町から市へと昇格し文化田園都市を名乗ったが 田んぼに土を入れて文化住宅があちこちに立ち並び始め…

★雷親父雷が苦手

午前中、時間は短かったが雷を伴って雨が激しく降った。お陰で幾分か暑さが和らいだ。雷が鳴り出して二度三度、光ると同時にかなり近くで大きく鳴り響いた。そこで親父を思い出した。 父は明治生まれで、とても頑固であった。戦後いち早く、地域の革新的な社…

★古き友の訃報に

頑迷に明日を信じて共有した 若すぎた二年余の 古色に変色してしまった 京都の風景から突如 友の訃報が届いた そう もう五十年余も前のことになる 俺はあれからも寝屋川で変わらず 愚直にも明日に託して歩き続けている その間一度仕事に絡んで会う機会があっ…

★「救援新聞」に作品紹介

8月25日号「救援新聞」の8ページに、救援美術展への協力作品として、『希望』(井上圭史作M10号)の紹介写真が掲載された。 また、今日救援美術展事務局から連絡があり、10月に開催される滋賀県湖東地区救援美術展のオープニングに招待された。その…

★奔流となれ

生々流転の悠久を 流れ継いでここにある 朝の光溜めて蛇行し 空映し雲浮かべて 落日風景をせせらぎに崩し 冴えた月高く沈めて 流れ継いでここにある どんどん橋*1筆箱鳴らしてわたり 雑魚獲り夢中になって 芋畑の水やり忘れて叱られたり 川面に飛行機雲引い…

★平和美術展を観る

いくらか気温が下がって涼しくなるとのことだったが、午前中降ったにわか雨も、午後からは降らずじまいで結構蒸し暑かった。 午後から、第56回平和美術展を観るために、大阪市立美術館(天王寺公園)に出向いた。 事務局長に聞いたところ、搬入(搬入時1…

★花綵列島はいま

花綵列島は 新しい年の陽を浴びて 長々と影を引き始めたが 年が改まったとて 列島の疼痛は癒されないまま 不戦を誓ったはずが いつの間にか鉄砲を担いだ兵士が 海外へ派兵されたり 宰相が靖国神社に詣でたり 列島はいま不沈空母化に喘いでいる 花採列島は 新…

★残暑の中に秋の気配

35度前後の残暑が続く。いつまで続くのだろうか。 仕事がはかどらないことを暑さの所為にしても始まらないが、困ったものである。 夜も余り気温が下がらずに暑いまま更けてゆくが、遅くには虫が鳴きはじめている。秋はそこまで来ているのだが。 いま一年を…

★たとえひもじくとも

おれが 何をしたというんだ たとえひもじくとも ベーラと毎日 元気で過ごしたかっただけなのに できれば 先生になりたいと思っただけなのに それなのに おれ このまま死ななきゃいけないの 潤んだ大きな瞳に 戦禍で煙った空が イラクの地平が 鈍く貼りついて…

★平和美術展搬入のお手伝い

第56回関西平和美術展が、8月28日から9月2日まで大阪市立美術館で開催される。 今日は朝からそのための搬入日だった。わたしは作品搬入を小松画房に依頼しておいたので、明日展示作業を手伝うつもりでいたところ、二日ほど前に事務局長からラベル書きを…

★胸に九の字

1 両親を戦禍でなくし 黒煙で覆われた空を 涙で潤んだ大きな目に映して 自らも傷ついている幼子よ バグダードの空にも鳩は舞っていますか 薬(やく)の所為か 虚ろな眼に星条旗を映し 一晩中お腹をすかして 徘徊していた若い黒人よ ニューヨークにも 鳩は群…

★今年も平和塾開講

第2回ねやがわ平和塾が、今日午後1時30分より、寝屋川市民会館講義室で30名余りの参加者で開講された。 昨年の第1回は1月から7月まで7回の講義で、述べ300名を超える参加者であった。 改憲策動、靖国神社参拝、歴史教科書、従軍慰安婦問題など、日…

★あの日のけーちゃん

業者が撤退したがらんどうのビルの影が 対岸のフェンスを乗り越えて 理髪店のガラスを透して 折れて曲がって立っている 会合への道すがら 入日までのいぶかしげな時間 平池橋*1に立って川面を覗いてみると 橋が落とした影の辺り 誰もが日焼けしていて 水しぶ…

★大作を考える

所属の美術団体の展覧会(会員展)には、おおむね五十号から百号までの作品を出品している。これに要するエネルギー・労力と経済負担が馬鹿にならない。しかも大方の展覧会が精々6日間である。その間何人の人が見てくださるか。それに属している美術団体の…

★乾かない水彩画

目に馴染んだ風景から 不意に生駒山が姿を消し 飯盛山が次第に見え隠れする 俄かに建ったマンションや学習塾ビルを抜け 梅雨晴れの午後を風に乗り 選挙戦のマイクの声が 遠くから歪んだままやってくる 国を眺望していまを憂いつつ 明日を見据えていまを糾弾…

★オジンのやり取り

8月12日からこのブログを始めて10日余り経つ。とにかく早く立ち上げたい一心でやりだした。何とか最低限整い登録して公表するところまでこぎつけた。歳が歳だから大変だった。マニュアルの説明を読むが意味がよく判らない場合が多い。でもまあ「午後の…

★宇宙的時空の覚書

宇宙的時空の営みに則り ビッグバン以来およそ百四十億年 悠久の生々流転の 気の遠くなる重なりの 偶然の帰結で発祥した 極小塵芥的事象に過ぎない 井上圭史的現象は 今年(2003年)の誕生日で 25,568日の間 それでも自分色に染めながら 維持してき…

★いつも八月の終わるころに

八月が終わろうとしている。いつもこの時期になると、何かしら気忙しい気分になる。おそらく夏休みの宿題が片付いていなくて、気ばかりあせって二学期を迎えた遠い児童、生徒や学生時代の生活態度が染み付いていて、未だにそんな気分になるのだろうか。 いや…

チンチン屋

むらの共同墓地の前の畦道通って、京阪電車の無人踏切渡り大きな道に出た。その先、道は京阪電車の線路と交差していて、旗振りのおっちゃんいる遮断機のある踏切で、電車が来ると警笛鳴らして遮断機下りてきた。その角の道沿いにおもちゃ屋と駄菓子屋を兼ね…

★電話でお見舞い

暑い日が続いていることで、ここのところ気がかりなことがあった。大学のクラスメイトのHさんのその後の健康状態を伺いお見舞いすることである。お見舞いといっても電話をかけて、互いの近況を少々話をするぐらいのことなのだが、電話に出ることで障るよう…

・ある風景

遠い記憶の中で霞んでいた風景が 傾いて長々と影を引き幾重にも重なって 次第に鮮明さを増して 風靡していたかつての日々を 理不尽を省みることなく この日常に刻み込んで 抜き差しならない風景として この国をふたたび覆いつくすべく いままた遠い記憶の淵…

★命拾いのトカゲ

幾分気温が下がったかなと思われる午後5時ごろから1時間ほど、狭い裏庭の雑草を鍬で削り取る作業をした。運動不足解消をかねてのことである。 昨日、夏の生き物がいなくなったと書いたが、雑草は殊のほか元気で発育旺盛に繁茂している。そして、作業中に一…

★ローカル線の町で

幕が上がったばかりの舞台のような 暮れ足はやい季節のローカル線の駅待合室で 歩き疲れた体を硬い椅子にあずけて とんでもないこと仕出かしそうな衝動押さえ 缶ビールを飲み干して二本目手にかける ノートを広げる向かいの席の女子高生の後ろ窓ガラス越しに…

★味気ない夏

わたしの小さい頃には、トンボの種類が五指はおろか十指にも余ろうかいうぐらいいた。鬼ヤンマは、体長が10センチもあったろう。全体は黒色で黄斑がありいかにも鬼面らしくて、高い竿の先などに尻尾をピンと立てて留まっている様は圧巻だった。銀ヤンマも…

★大蛇と毒蛇物語

むかしあるところに自分の縄張りを広げたい一心で、周りの迷惑考えんと我物顔に振舞う毒蛇がおったんやと。周りのものの住処を襲ってはいのちを奪ったりして、思いの限りを尽くしておったんやて。周りのものはほとほと困り果てて皆で力合わせて立ち上がった…

★「絵を描いてみよう!」に参加

今日は朝から、寝屋川市立第六中学校校区地域教育協議会・総合学習支援委員会が開催の「小学生 夏休みセミナー 「絵を描いてみよう!」に、寝屋川市文化連盟からの美術部門の講師七名の一人として、東北コミュニティセンターの体育館での催しに参加してきま…

★銀河を渡りきれ

悠久の生々流転のただ中を 光彩に包まれ、いのちを育み 積年の人類の希望や願望を乗せて 宇宙船地球号は 千年紀をまたいで 銀河を渡っている 昨日まで元気で遊んでいた幼子ふたり 自分の名前を書くことができたと喜んでいた女の子 10まで数えることができ…

★地球の行方

今日も変わらずただただ暑いのひと言。 わたしなど、それまではとても生きてはいないだろうがこのままで行くと、地球はますます温暖化で潮位が高くなり陸地が狭くなって、北へ北へと移動することになろう。しかもいまでいう高い山の中腹以上でしか住めないよ…