★「生駒山を望む」

生駒山を望む(木田元宮二丁目にて)

 京阪高架線の下から寝屋川車庫越しに(木田元宮二丁目にて)生駒山と左手前に飯盛山の半分が見える図である。絵としてはちょとどうかと思れる。が、それでもしっかりリアル感を出して、こんなところから生駒山を望む一角もあるとの取材報告のようなつもりである。*1
 生駒山は、奈良県生駒市大阪府東大阪市との県境にあり、標高642m。頂上から中腹にかけて各テレビ局の放送送信設備が置かれ、山上遊園地も開設されている。山頂の暗峠は国道308号が通っているが、狭くて国道ながら自動車の通行は困難である。村落もあり茶店もある。
 もう十年くらい前になるか、いまは亡き山口伸一郎(元寝屋川市議会議員)氏とふたりで生駒市側から登り、暗峠を超えて東大阪市側へ降ったことがある。わたしは暗峠を取材するためであったが、そのことを話すと、一緒してもよいかということで連れ立って登ったのだった。始めは何やかやと話しながら歩をすすめたが、やがて急勾配にふうふう喘ぎながら、互いに押し黙って後になり先になりして峠にたどり着いた。峠ではスケッチや写真で小休止の格好になったが、降りも登りに負けない超急勾配であり膝が笑うのに耐えながら(麓まで2.5km)、汗だくになり途中の休憩所で弁当を広げたのを思い出す。
 寝屋川市駅で別れるとき、「また誘ってください、でももう少しゆるいところをお願いします」と笑っていたが、ついに実現しないままになった。彼はわたしより随分若いのに、癌を患い早々と逝ってしまった。いい人は早く逝くというが、・・・・・。いまも元気なら随分と話し相手、相談相手になってもらえたのに残念至極である。
 

*1:寝屋川市職員労働組合機関誌「こだま」2006年10月号(No.245)掲載・絵は水彩紙にアクリル画・無断転載はお断り