★様変わり今昔思い出話(4)

 寒かった話の続き。
学校へ行くまでに二つ、学校の近くにはかなり大きな蓮池が三つありました。
 学校へ行くころまで池の表面は凍っていることが多く、枯れた蓮の茎が氷の上に突き出ていました。石をなるだけ氷の表面に平行すれすれに力一杯投げ込むと、「チュン、チュン、チュン、・・・」と心地よい音を立てながら何度もバウンドして行きます。一回投げて何度バウンドするか、どれだけ遠くへ跳んでゆくか、競争したものでした。
池は、埋め立てられて附近の田圃とともに住宅地に変わっています。
校庭の水たまりが、ときにさざ波の形のまま凍っていることもありました。
 一年に2度3度は、3〜5センチほど積もる雪が降りましたが、昨今、積もるほどの雪どころか、雪そのものが滅多に降りません。確かに地球温暖化現象でしょう。
 敗戦後の2〜3年の冬の間には、火鉢で板切れを燃やして暖を取っていたこともありました。父の元へ、社会運動を志す若い人たちが集まってきて、夜遅くまで話をしていました。その頃、電気は時間制限で停電する時間帯があり、火鉢で燃え盛る炎の明かりで、手をかざす人の顔がめらめらと暗い部屋に浮かび上がっていたのを思い出します。いまでは考えられないことですが、・・・・・。
 そういえば、炭団(たどん)を自家製で作っていたことも思い出しました。おにぎり大の炭団を筵(むしろ)を引いて、天日で乾かしていました。

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