★自転車横転事故を起こす

 午後、歯科医院に定期検診を受けに行きました。
 歯はよくブラッシングされていると褒められました。自分の歯は8本、あとは入れ歯です。入れ歯の調子も問題ないとのことで3ヶ月先の予約をして、自転車でわが家まで約1キロの帰路につきました。
 途中、あるマンションの前の玄関先を横切り、道路に出るところにさしかかりました。頻繁に行き来する自動車に気をつけながら、自動車進入を防ぐコの字を伏せたパイプが4つほどあるのを、自転車に乗ったまますり抜けるか、自転車を降りて押して通り抜けるか、瞬時に決めて実行するところにさしかかりました。間際に逡巡したのがいけなかったのです。乗ったままでは危ないと判断し、とっさに降りようとしてブレーキを掛けました。ところが、自転車はバランスを失い、ペダルから足を離して地面に付くまでに横倒しになりました。どーと倒れ込みました。ところが運悪く、倒れ込んで行く先に、金属のポールが立っていて、そこへまともに左脇腹をぶっつけてしまいました。普段から気をつけているつもりでした。この歳で寝込むようなことになっては大変ですから。
 胸がつぶれたかと思うショックがありました。近くを通っいた人がふたり、大丈夫ですかと尋ねて、手を貸してくださいました。しまったと思いました。かなりの痛みがありました。でも、どうやら自転車に乗って帰れそうでしたので、お礼を申しあげて、自転車を起こして乗ってペダルを踏んでこぎはじめました。あれだけ派手なこけ方をしたのだから、この痛みは仕方ないと変に納得しながら、自宅に向かいました。
 自宅に向かいながら、このことは妻にはいうまいと決めました。むやみに心配を掛けたくないとの思いからでした。幸い外傷はないようでした。なに食わぬ顔で夕食を済ませ、痛みをこらえながらシャワーも浴びました。いつもは午前2時過ぎまで起きているのですが、12時過ぎには床に入りました。が、寝るのにパジャマに着替えるとき左手を挙げたり、左手をベットについて横になるとき、咳をするとき、下腹に力を入れるときなどに、相当な痛みが走ります。
 そこで、これはちょっと厄介なことになったと自覚しはじめ、明朝には、妻に話して病院で診てもらわないと、こじらせてかえって心配を掛けることになるかもしれないと、痛みをこらえ眠りにつきながら思い巡らせました。(次の日に続く)